殺ダニ剤一覧表 ~目的別~
※このページは、H24.8現在のデータを元に作成しています。

様々な作物やダニに適用する薬剤を幅広く取り扱っています。
ダニの発生状況や生育段階に合わせた薬剤をお選びいただけます。
薬剤情報(系統・成分・作用・速効性or遅効性・有効な生育ステージ)を記載しています。
ダニ剤を散布する前に…
!! 注意すること !!
- 抵抗性発達防止の為、同成分・同系統・同剤の連続使用は避けてください。
ダニは世代交代が早く、抵抗性を会得しやすいので最低3系統の薬剤を準備しローテーションを組みましょう。 - 地域により既に下記薬剤の抵抗性ダニが発生している場合があります。
そのため、地域により薬剤の効果や発現までの時間に差が出ることがあります。 - 各自治体の指示に従って状況に適した薬剤をご使用ください。
既存の薬剤が効かないダニが発生したら…
!! 新系統・気門封鎖系のダニ剤で除去 !!
世代交代の早いダニは薬剤をローテーション散布して防除します。
しかし、きちんと使い分けていても唐突に薬剤効果が薄れることもあります。
いざという時のため力強く広範囲な薬剤はローテーションに組み込まずに温存すべし!
また、抵抗性や制限回数に関係なく使える気門封鎖系の薬剤も用意しておきましょう。
抵抗性・制限回数に関係なく使えるダニ剤をチェック!
アカリタッチ乳剤 | 系統と有効成分 | 気門封鎖系天然物殺虫剤(プロピレングリコールモノ脂肪酸エステル) |
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作用機作 | 物理的な気門封鎖による窒息(接触毒) | |
適用生育ステージ | 幼虫 成虫 | |
効果発現のようす | 速効性 | |
備考 | 抵抗性発達なし 展着性優秀 有効成分は食品添加物 | |
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サンクリスタル乳剤 | 系統と有効成分 | 気門封鎖系天然物殺虫剤(脂肪酸グリセリド) |
作用機作 | 物理的な気門封鎖による窒息(接触毒) | |
適用生育ステージ | 幼虫 成虫 | |
効果発現のようす | 速効性 | |
備考 | 抵抗性発達なし 展着性優秀 有効成分は食用油脂 | |
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高度マシン95 | 系統と有効成分 | 気門封鎖系天然物殺虫剤(マシン油) |
作用機作 | 物理的な気門封鎖による窒息(接触毒) | |
適用生育ステージ | 幼虫 成虫 | |
効果発現のようす | 速効性 | |
備考 | 抵抗性発達なし 展着性優秀 使用時期は冬期のみ | |
粘着くん液剤 | 系統と有効成分 | 気門封鎖系天然物殺虫剤(ヒドロキシプロピルデンプン) |
作用機作 | 物理的な気門封鎖による窒息(接触毒) | |
適用生育ステージ | 幼虫 成虫 | |
効果発現のようす | 速効性 | |
備考 | 抵抗性発達なし 展着性優秀 | |
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ムシラップ | 系統と有効成分 | 気門封鎖系天然物殺虫剤(ソルビタン脂肪酸エステル) |
作用機作 | 物理的な気門封鎖による窒息(接触毒) | |
適用生育ステージ | 幼虫 成虫 | |
効果発現のようす | 速効性 | |
備考 | 展着性優秀 抵抗性発達なし 有効成分は食品添加物ベース |
幅広い作物または全生育ステージに使えるダニ剤をチェック!
カネマイトフロアブル | 系統と有効成分 | ナフトキノン系殺ダニ剤(アセキノシル) |
---|---|---|
作用機作 | ミトコンドリアの呼吸活動阻害(食毒・接触毒) | |
作用点 | 電子伝達系複合体Ⅲ | |
適用生育ステージ | 卵 幼虫 成虫 | |
効果発現のようす | 速効性 残効性あり | |
備考 | 温度による効果差が少ない | |
コロマイト乳剤 | 系統と有効成分 | マクロライド系(ミルベメクチン) |
作用機作 | 神経伝達かく乱(接触毒) | |
適用生育ステージ | 卵 幼虫 成虫 | |
効果発現のようす | 速効性 | |
備考 | 農薬としてカウント対象外 有効成分は微生物生産の天然物 | |
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コロマイト水和剤 | 系統と有効成分 | マクロライド系(ミルベメクチン) |
作用機作 | 呼吸阻害(接触毒) | |
適用生育ステージ | 卵 幼虫 成虫 | |
効果発現のようす | 速効性 | |
備考 | 農薬としてカウント対象外 有効成分は微生物生産の天然物 | |
ダニサラバフロアブル | 系統と有効成分 | 殺ダニ剤(シフルメトフェン) |
作用機作 | 不明(接触毒) | |
適用生育ステージ | 卵 幼虫 成虫 | |
効果発現のようす | 遅効性 残効性あり | |
備考 | 低感受性ダニに有効 | |
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ダニが発生しはじめたら…
!! 持続性・殺幼虫性・殺成虫性の高い薬剤で除去 !!
飛来ダニ(幼虫・成虫)を早期除去することで産卵数や次世代幼虫を減らします。
対象地区の将来的なダニ寄生密度を低くしましょう。
ダニの幼虫・成虫に効果的なダニ剤をチェック!
アーデント水和剤 | 系統と有効成分 | 合成ピレスロイド系(アクリナトリン) |
---|---|---|
作用機作 | 摂食阻害 産卵抑制 神経系阻害(接触毒) | |
適用生育ステージ | 幼虫 成虫 | |
効果発現のようす | 速効性 残効性あり | |
備考 | 温度差に関係なく使用可 | |
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アファーム乳剤 | 系統と有効成分 | マクロライド系(エマメクチン安息香酸塩) |
作用機作 | 神経伝達かく乱(食毒・接触毒) | |
適用生育ステージ | 幼虫 成虫 | |
効果発現のようす | 速効性 | |
備考 | 作物生育時期に関係なく使用可 | |
アプロードエース フロアブル | 系統と有効成分 | フェノキシピラゾール系(フェンピロキシメート)+IGR剤(ブプロフェジン) |
作用機作 | 脱皮阻害 キチン生合成阻害 産卵抑制 ふ化抑制(接触毒) | |
適用生育ステージ | 幼虫 成虫 | |
効果発現のようす | 遅効性 残効性あり | |
備考 | ダニトロンとの混合剤 コナジラミやカイガラムシにも有効 | |
ダニトロンフロアブル | 系統と有効成分 | ピラゾール系(フェンピロキシメート) |
作用機作 | ミトコンドリアの呼吸活動阻害(食毒・接触毒) | |
作用点 | 電子伝達系複合体Ⅰ | |
適用生育ステージ | 幼虫 成虫 | |
効果発現のようす | 速効性 残効性あり | |
備考 | 卵処理で孵化直後の幼虫の行動抑制 | |
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テルスター水和剤 | 系統と有効成分 | 合成ピレスロイド系(ビフェントリン) |
作用機作 | 神経系阻害(接触毒) | |
適用生育ステージ | 幼虫 成虫 | |
効果発現のようす | 速効性 残効性あり | |
備考 | - | |
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ペンタック水和剤 | 系統と有効成分 | 有機塩素系殺ダニ剤(ジエノクロル) |
作用機作 | 塩素イオンチャンネル機能障害(接触毒) | |
適用生育ステージ | 幼虫 成虫 | |
効果発現のようす | 遅行性 残効性あり | |
備考 | 花き類(施設栽培)のみ有効 | |
マイトコーネフロアブル | 系統と有効成分 | ヒドラジン系殺ダニ剤(ビフェナゼート) |
作用機作 | 神経系阻害(接触毒) | |
適用生育ステージ | 幼虫 成虫 | |
効果発現のようす | 速効性 残効性あり | |
備考 | 天敵影響が少ない 低感受性ダニに有効 | |
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ダニの幼虫に効果的なダニ剤をチェック!
カスケード乳剤 | 系統と有効成分 | IGR剤(フルフェノクスロン) |
---|---|---|
作用機作 | 脱皮阻害(食毒) | |
適用生育ステージ | 幼虫 | |
効果発現のようす | 遅効性 残効性あり | |
備考 | 天敵への影響が少ない | |
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トクチオン乳剤 | 系統と有効成分 | 有機リン系(プロチオホス) |
作用機作 | 神経伝達阻害(食毒・接触毒) | |
適用生育ステージ | 幼虫 成虫 | |
効果発現のようす | 遅効性 残効性あり | |
備考 | 茶(カンザワハダニ)、いちご(ハダニ類)に有効 | |
マッチ乳剤 | 系統と有効成分 | IGR剤(ルフェヌロン) |
作用機作 | 脱皮阻害(食毒) | |
適用生育ステージ | 幼虫 | |
効果発現のようす | 遅効性 残効性あり | |
備考 | 天敵への影響が少ない | |
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マラソン乳剤 | 系統と有効成分 | 有機リン系(マラソン) |
作用機作 | 神経系阻害(接触毒) | |
適用生育ステージ | 幼虫 | |
効果発現のようす | 速効性 | |
備考 | 浸透移行性優秀 | |
モベントフロアブル | 系統と有効成分 | 環状ケトエノール系(スピロテトラマト) |
作用機作 | 脂質の生合成(食毒) | |
適用生育ステージ | 幼虫 | |
効果発現のようす | 遅行性で長い残効性 | |
備考 | 浸透移行性優秀 |
ダニの成虫に効果的なダニ剤をチェック!
サンヨール乳剤 | 系統と有効成分 | 有機銅剤(DBEDC)+気門封鎖系(界面活性剤) |
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作用機作 | 殺虫目的では物理的な気門封鎖(接触毒)、 殺菌目的ではエネルギー代謝阻害(予防性・浸透性あり) |
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適用生育ステージ | 成虫 | |
効果発現のようす | 遅効性 | |
備考 | 展着性優秀 殺虫性も兼ねた殺菌剤 |
ダニが蔓延してしまったら…
!! 速効性・殺卵性・殺幼虫性を重視したダニ剤で除去 !!
ダニ発生から時間が経つとすでに産卵や孵化が始まっている恐れがあります。
また、親ダニ以上の数の次世代が産卵すると被害はさらに拡大します。
幼虫もしくは産まれる前から除去して、将来的なダニ数を減らしましょう。
ダニの卵・幼虫に効果的なダニ剤をチェック!
スターマイトフロアブル | 系統と有効成分 | プロペンニトリル系殺ダニ剤(シエノピラフェン) |
---|---|---|
作用機作 | ミトコンドリアの呼吸活動阻害(接触毒) | |
作用点 | 電子伝達系複合体Ⅱ | |
適用生育ステージ | 卵 幼虫 成虫 | |
効果発現のようす | 速効性 残効性あり | |
備考 | 耐雨性あり 天敵影響が少ない | |
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ダニゲッターフロアブル | 系統と有効成分 | 環状ケトエノール(スピロメシフェン) |
作用機作 | 脂質の生合成阻害(接触毒) | |
適用生育ステージ | 卵 幼虫 | |
効果発現のようす | 速効性 残効性あり | |
備考 | 雌成虫に付着すると産卵数減少・未孵化(遅効性) | |
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ダニメツフロアブル | 系統と有効成分 | オキサゾリン系(エトキサゾール)+気門封鎖系(オレイン酸ナトリウム) |
作用機作 | 脱皮阻害 孵化抑制(接触毒) | |
適用生育ステージ | 卵 幼虫 | |
効果発現のようす | 遅効性 残効性あり | |
備考 | 成虫が低密度時の散布が有効 | |
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ダニの卵に効果的なダニ剤をチェック!
テデオン乳剤 | 系統と有効成分 | 有機硫黄系殺ダニ剤(テトラジホン) |
---|---|---|
作用機作 | 電子伝達系阻害(接触毒) | |
適用生育ステージ | 卵 | |
効果発現のようす | 遅効性 残効性あり | |
備考 | 雌成虫に付着すると卵が未孵化 | |
ニッソラン水和剤 | 系統と有効成分 | 殺ダニ剤(ヘキシチアゾクス) |
作用機作 | 殺卵 孵化抑制(接触毒) | |
適用生育ステージ | 卵 | |
効果発現のようす | 遅効性 残効性あり | |
備考 | 作物薬害・天敵影響が少ない 低感受性個体に有効 |
ダニの幼虫に効果的なダニ剤をチェック!
カスケード乳剤 | 系統と有効成分 | IGR剤(フルフェノクスロン) |
---|---|---|
作用機作 | 脱皮阻害(食毒) | |
適用生育ステージ | 幼虫 | |
効果発現のようす | 遅効性 残効性あり | |
備考 | 天敵への影響が少ない | |
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マッチ乳剤 | 系統と有効成分 | IGR剤(ルフェヌロン) |
作用機作 | 脱皮阻害(食毒) | |
適用生育ステージ | 幼虫 | |
効果発現のようす | 遅効性 残効性あり | |
備考 | 天敵への影響が少ない | |
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モベントフロアブル | 系統と有効成分 | 環状ケトエノール系(スピロテトラマト) |
作用機作 | 脂質の生合成(食毒) | |
適用生育ステージ | 幼虫 | |
効果発現のようす | 遅行性で長い残効性 | |
備考 | 浸透移行性優秀 |
そのほかダニに適用のある薬剤
ダニ防除のみを目的としたダニ剤ではないもののダニが適用される薬剤、および特定作物の特定ダニに効果のある薬剤の一覧です。
ダニと他の病害虫との同時防除に使えるダニ剤をチェック!
アニキ乳剤 | 系統と有効成分 | マクロライド系(レピメクチン) |
---|---|---|
作用機作 | 抑制神経系作用(食毒・接触毒) | |
適用生育ステージ | 記載なし | |
効果発現のようす | 速効性 | |
備考 | かんきつ(サビダニ・ハモグリガ)、なす(チャノホコリダニ・ハモグリバエ)に有効 | |
キルパー(土壌消毒剤) | 系統と有効成分 | 土壌消毒剤(ナトリウム=メチルジチオカルバマート) |
作用機作 | 記載なし(接触毒) | |
適用生育ステージ | 記載なし | |
効果発現のようす | 残効性あり | |
備考 | 土壌病害やセンチュウ、ホウレンソウケナガコナダニに有効 | |
ジマンダイセン水和剤 | 系統と有効成分 | 有機硫黄剤(マンゼブ) |
作用機作 | 電子伝達系阻害(接触毒) | |
適用生育ステージ | 記載なし | |
効果発現のようす | 記載なし | |
備考 | かんきつ(ミカンサビダニ、アザミウマ、病害)に有効 | |
ダニカット乳剤 | 系統と有効成分 | 殺ダニ剤(アミトラズ) |
作用機作 | オクトパミンレセプター制御(食毒・接触毒) | |
適用生育ステージ | 卵 幼虫 成虫 | |
効果発現のようす | 速効性 残効性あり | |
備考 | 果樹・花きダニ、かんきつロウムシ(幼虫)も同時防除 | |
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ネマトリンエース粒剤 (土壌消毒剤) | 系統と有効成分 | 有機リン系殺線虫剤(ホスチアゼート) |
作用機作 | アセチルコリンエステラーゼ阻害(接触毒) | |
適用生育ステージ | 記載なし | |
効果発現のようす | 残効性あり | |
備考 | 土壌センチュウ(野菜 花き いも)、ネダニ(らっきょう)に有効 | |
フロンサイドSC | 系統と有効成分 | ピリジナミン系(フルアジナム) |
作用機作 | 呼吸阻害(接触毒) | |
適用生育ステージ | 卵 幼虫 | |
効果発現のようす | 遅効性 残効性あり | |
備考 | かんきつ(病害・ダニ類)、茶(病害・チャノホコリダニ)に有効 | |
フロンサイド水和剤 | 系統と有効成分 | ピリジナミン系(フルアジナム) |
作用機作 | 呼吸阻害 | |
適用生育ステージ | 記載なし | |
効果発現のようす | 残効性あり | |
備考 | みかん(ミカンサビダニ・ミカンハダニ・病害)に有効 | |
ラビライト水和剤 | 系統と有効成分 | ベンズイミダゾール系(チオファネートメチル、マンネブ) |
作用機作 | 電子伝達系阻害 | |
適用生育ステージ | 記載なし | |
効果発現のようす | 速効性 残効性あり | |
備考 | みかん(病害、ミカンサビダニ)に有効 |
特定作物の特定ダニ防除に使えるダニ剤をチェック!
アクテリック乳剤 | 系統と有効成分 | 有機リン系(ピリミホスメチル) |
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作用機作 | 神経系阻害(接触毒) | |
適用生育ステージ | 記載なし | |
効果発現のようす | 速効的 | |
備考 | チューリップサビダニ(にんにく・チューリップ)、 ネダニ(にら)、カンザワハダニ(茶)に有効 |
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スミチオン乳剤 | 系統と有効成分 | 有機リン系(フェニトロチオン) |
作用機作 | コリンエステラーゼ活性の阻害(食毒・接触毒) | |
適用生育ステージ | 幼虫 成虫 | |
効果発現のようす | 中間 | |
備考 | 牧草(いね科・まめ科)ムギダニに有効 | |
トクチオン細粒剤F | 系統と有効成分 | 有機リン系(プロチオホス) |
作用機作 | 神経伝達阻害(食毒・接触毒) | |
適用生育ステージ | 幼虫 成虫 | |
効果発現のようす | 遅効性 残効性あり | |
備考 | ネダニ(にら・らっきょう)に有効 | |
トクチオン乳剤 | 系統と有効成分 | 有機リン系(プロチオホス) |
作用機作 | 神経伝達阻害(食毒・接触毒) | |
適用生育ステージ | 幼虫 成虫 | |
効果発現のようす | 遅効性 残効性あり | |
備考 | 茶(カンザワハダニ)、いちご(ハダニ類)に有効 |
50音順殺ダニ剤一覧表
►取扱いのある畑作用 殺ダニ剤が見やすい50音順でならんだページをご覧いただけます。